S&P500の概要

S&P500とは?
米国株について知っている方であれば、「S&P500」という名を聞いたことがあるかもしれません。S&P500(スタンダード&プアーズ500種指数)は、アメリカの代表的な株価指数であり、米国株式の主要なベンチマークといってしまっても差し支えないでしょう。その名の通り、ニューヨーク証券取引所・NASDAQに上場している会社の中から500社の株式(構成銘柄数505)を採用しています。
まt,S&P500は米国株式市場の時価総額の80%近くを締めています。これこそ、NYダウやNASDAQ総合よりも、S&P500のほうが一般的な米国インデックスとして認識されているゆえんでしょう。S&P500は、米国市場の動きをおおかた反映していると考えても良いと思います。
S&P500のはじまり
S&P500の始まりは1923年までさかのぼることができますが、スタンダード&プアーズ社によって現在の形を成したのは1957年といわれています。米国ではコンファレンスボードによって景気先行指標が公開され、これは米国の景気を予測する上で重要な経済指標ですが、S&P500は1968年には景気先行指標を構成する要素の1つとして選ばれました。
2012年には会社合併を経てS&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが指標を公表しています。
S&P500の構成銘柄
S&P500はおよそ500の銘柄で構成されていますが、単に著名な会社の銘柄を集めているだけではありません。S&P500に採用される条件はかなり厳しく、以下の5項目をクリアしなければなりません。
- 米国企業であること
- 時価総額が 53 億ドル以上あること
- 流動性が高いこと
- 浮動株が発行済株式総数の 50% 以上あること
- 4 四半期連続で黒字の利益を維持していること
逆にいえば、上記をクリアしてさえいれば、世間に名前の知られていない企業であっても採用される可能性があることです。これらをクリアする企業はたしかに世間的に名前が知れ渡る可能性が高いですが、一般消費者の目に触れにくい産業を行っている場合もあり、そのような一般的にはマイナーだけれどもその産業では一目置かれている、というような企業もあります。
2022年12月末時点では、S&P500の構成上位10銘柄は以下のとおりです。これらは変動する可能性があります。
- アップル(6.12%)
- マイクロソフト(5.29%)
- アマゾン・ドット・コム(2.54%)
- バークシャー・ハサウェイ(2.02%)
- アルファベットC(1.60%)
- アルファベットA(1.56%)
- ユナイテッドヘルスグループ(1.47%)
- ジョンソン&ジョンソン(1.37%)
- エクソンモービル(1.34%)
- JPモルガン・チェース(1.16%)
主要産業に着目した上で、各産業で主要な企業をカバーする形を取っています。主要産業は、例えばエネルギー、資本財・サービス、情報技術、金融、ヘルスケアなどに分類されます。その上で各産業のウェイトを概算し、代表格とも言える銘柄をS&P500に配分しています。